polish

最近めっきり冷え込んでおりますが、今日は久しぶりに天気が良かったですね。ただでさえ憂鬱になる雨つづきの日々で、革靴をお履きの方をもっと気落ちさせるのが、雨染みかと思います。雨で濡れてしまった場合は少しでも早く対処してあげるのがポイントになりますが、お出かけ先などではそれもできず、染みになってしまう場合も多いかと思います。染みができてしまった場合、革の状態や染みの大きさなどによっては完全に除去することはできないこともございますが、そのまま放置してしまうと、革が乾燥してヒビ割れ等の原因にもなりますので、なるべく早くご相談頂ければと思います。本日作業させて頂いたのも、雨染みと雨によって革の表面（吟面）が浮いてきてしまった靴になります。

靴のオーダーの経験も豊富なお客様からJohnLobb PhilipⅡのオールソールのご依頼を頂きました。購入時からソールの薄さが気になっておられたとのことで、ソールに厚みが欲しいとのご相談でしたが、全体にミッドソールを入れると、野暮ったい印象や履き慣れた靴の返りも失われてしまう可能性もあったので、ソールの前半部分に厚みをもたせるスペードソール仕様（ハーフミッドソール）をご提案させて頂きました。ウエスト部分はベベルド風にし、ヒールもややピッチドヒールにすることでJohnLobbらしいエレガントさを損なうことなくお仕上げできたかと思います。お客様のこだわりやご要望にお応えできるよう、このようなカスタムメイドも承っておりますので、お気軽に...

少し変わったハーフソールの修理例です。もともとの作りはハーフソールの上からマッケイ縫いがされていたのですが、この仕様だと修理の度にステッチを切らなくてはならないので、今後の修理などを考えて、ソールにマッケイ縫いをした後にハーフソールを取り付けました。この仕様であれば次回以降はハーフソール交換のみで対応できるので、縫いなおしの必要がなくなり、修理コストも抑えられ、ソールやインソールへ負担をかけずにすみます。マッケイ縫いやグッドイヤーの出し縫いは何度でも縫い直せるというものでもなく、やはり何度か縫い直しをすると、インソールやウェルトが劣化するので、縫い直しができる回数にも限りがあります。いかに靴への負担とコストを抑えて修理ができるかを考...

Crockett&Jonesクロケット＆ジョーンズのOxfordのお靴にハーフラバーとスチールを取り付けて、ポリッシュもさせて頂きました。日本ではヴィンテージスチールと呼ばれることの多いこちらのトゥ・スチールですが、当店では写真のフランスlulu社のタイプ(3,240円〜)とドイツのTriumphトライアンフのタイプ(4,320円〜)をご用意しております。余談ですが、Triumphは英語読みだと"トライアンフ"ですが、本国ドイツ語だと"トリウンフ"となり、こちらもドイツが発祥の有名な下着メーカーさんに近い響きになります。またドイツで「トライアンフでつま先を補強」と言ってもほとんど通じないのではないかと思います。日本ほど消費者...